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2010年4月15日木曜日

蕎麦文化の美学



基本的に蕎麦は好きだし、西日本にはうどん文化があるように東日本
には蕎麦文化がある。日本に京都があってよかった並に『蕎麦文化』が
あってよかったと思う。

ラーメン哲学とかそう言うのないし、蕎麦哲学とかウンチクみたいなのが
あるわけじゃないけど、蕎麦文化は東京にいると本当その奥深さがわかる。

あえて“東京”とつけるけど、蕎麦文化は東京のものだと思う。
蕎麦の食文化は当然東日本に広くあると思うし、東京にいながらも
蕎麦はやっぱり信州がうまいとか山形がうまいという人が沢山いるから
それも一つの真実だと思うのだけど、昼のピークを過ぎた当たりにいく
東京の蕎麦屋は最高です。

蕎麦はウンチクかたりながら食べるより、そのお店の雰囲気の中で
ゆっくりと楽しむものだと思う。というかウンチク語りながら
蕎麦を食べる人とは蕎麦は食べたくない。

蕎麦“ウンチク”はもうその手の情報が沢山あるから割愛すると
して、『そばもん』を紹介したい。

このマンガすごく勉強になる。ウンチクをみにつけるというより
蕎麦文化のルーツがどうやってできた等初歩的な部分で参考に
なる。

当然、蕎麦文化の成り立ちは諸説あるので、これが真にして正当
とは当然ながら一概に言うことはできないけど、所謂
藪系、砂場系、更級系のだしの特徴とかがストーリ仕立てでわかり
やすく書いてあるし、特に正当な江戸蕎麦に対する誤解を解こう
という姿勢にはとても好感をもてる。

『趣味蕎麦』とも揶揄されることがあるけれど、ちゃんと老舗に
足を運んでみると、歴史と文化の奥深さを感じられる。

静かな佇まいながら、店にはいると湯気が黙々たって蕎麦職人
がもくもくと作業をしている。はつらつとした女性店員が蕎麦を
通す声。

オルタナティブにはないとても美しい風景がそこにある。

平日に休んでいく蕎麦屋は最高の幸せだと思う。

このマンガ適当に1巻だけ買ったのだけど、結構深いので即
3巻まで購入。

一話完結なので別に続けて買わなくてもいいのだけど
イタリア人シェフVS蕎麦職人の出汁問答は非常に興味ぶかい。

醤油と出汁とみりんこれだけで、店ごとのオリジナリティを
だすってのも他国の食文化と比べて特出しているかがわかる。

シンプルだからこそ、それが全てを物語ると。
フレンチだって、タマネギだけをつかったムースがあったり
それはそれで深さを感じるけど、私はやはり日本人なので。

ということで、激プッシュ。蕎麦哲学が確立しているという
方は読む必要はないかと。

蕎麦再考には役立つ本かなと思う。
あぁ、蕎麦屋行きたい。なんかフラッとじゃなくて
ちゃんと蕎麦を食いにいこうというのを最近ぜんぜんやっていない。
ずっと行こうと思っていっていない十番の更科堀井に近々いこうかな。