色即ぜねれいしょん田口トモロヲ監督×みうらじゅん
アイデン アンド ティティを観てないから、この監督のことよく知らないのだが
勢いで『色即ぜねれいしょん』観てみた。
劇中写真はBCCKSでチェック『
Shikisoku.jp』
文科系男子の憂鬱。
このテーマは共感できる人は結構おおいのではないかと思う。
岸田の役どころは笑えた。リリーフランキーの父親役もよい。峯田はそのまま。
特筆すべきは主演の渡辺大知はとてもよかった。
男同士で観た方が盛り上がる。
中流に生まれた、幸せな悲劇。
劇中に「何も悩みがないのが、悩み」っていうのがあるけれど
その感じよくわかる。ぐれる理由もなく、何かに怒りを覚えることもなく
ありあまる若さとパワーを内に秘めながら過ごす何も起こらない日々。
ぐれる理由がないってのは本当におもしろいセリフだよなと思う。
別にヤンキーがカッコいいとも思っていなかったけど、悲劇だよな。
いまってどうなってるんだろう。
今の高校生とかは。
確かに今の20代の高校時代ってのも格差ってあったけど、メディアで
『格差社会』なんて叫んでなかった。
ちょっとグレているやつだって、格差の中の低層にいたわけでもなかったし。
本当にぐれちゃったやつらにはそういう現実が確かにあったのかもしれない。
高校時代ってそもそもグレているやつがいないというか、中学と違ってある程度
レベルも画一的だったしよくわからない。
でも、この映画でわかるのはありあまる力を何に使えばいいのかわからなかった
こととだと思う。
タナダユキ監督の『
俺たちに明日はないっす』とかもそうなんだけどここら辺の映画はもう観ては行けないのではないかと最近思っている。
実際、『俺たちに~』は観なかったし。
脚本が『色即』も『俺たちに~』も向井康介って時点でもういいでしょとか思ってしまう。
まぁでも中高生はハリーポッターとか観てないでこれを観て旅に出るべきだと思うけど。
時代設定は70年代なのだけど
劇中で佐渡島ユースが出てくる。主人公たちはフリーセックスがそこにあると妄信する。
オフィッシャルHPに『
いかへん?ユースの旅』というのがあるけれど、劇中にあるような光景がそこにあるわけではないと思うけど。
『色即がユースに行けばある』は恐らく間違い。
桃岩荘ユース、礼文島ここならあの世界がまだあるかもしれない。